Vol.06潜入! お料理好きが集まる
ルーフバルコニー・パーティー
よく晴れた秋の某日。東京都内のマンションに住む知り合いから、こんなお誘いがありました。
「我が家のルーフバルコニーでパーティーを開くけど、来ない?」
そういえばこの「バルコニー探訪」、自宅のバルコニーづくりのヒントを探しながらも、まだ一度も一般住宅のバルコニーを訪問していません。誘ってくれたのは、センス抜群&お料理好きのデザイナーご夫妻。これはもしかして、リアルなバルコニーライフを覗く大チャンス!? 逃すわけにはいくまいと、カメラ片手に早速パーティーにおじゃましました。
グリーンの目隠しで、住宅街でも気にならない!
到着したのは、まだパーティーの準備が始まったばかりの時間。主催のKさんのお住まいはマンションの4階で、リビングに隣接する広々としたルーフバルコニーをお持ちです。聞けば、このルーフバルコニーが、マンション購入の決め手だったとか。友人を招いてのパーティーを開いたり、夕日を眺めながら夫婦でワインを飲んだり、普段からなにかと大活躍しているそう。
ここで印象的なのは、バルコニーをぐるっと囲むオリーブをはじめとする植栽の数々。Kさんが植物が好きなことはもちろん、隣のマンションからの視線を遮る役割も担っているとか。たしかに、通りを挟んだすぐ隣にもマンションが建っていますが、あまり気になりません。 そしてグリーンの緑を引き立たせているのは、なんといっても床のタイル! これ、もしかして……?
「そうそう! ちょうど先日、クレガーレを施工したばかりなんです。もうすぐマンションの大規模修繕を控えているので、メンテナンスが簡単なRIENAにしました。明るいアイボリー色にしたので、前よりもバルコニーが広くなった感じがするでしょ?」
角部屋でルーフバルコニーということから、耐風対策には十分気を付けたと言います。施工はもちろんプロにお任せ。万が一バルコニータイルが飛散して周囲に被害が及ぶことを考えると、やはり施工はプロにお願いするのがよさそうです。
室内では挑戦しにくいお料理も、ルーフバルコニーなら。
そうこうしているうちに、バルコニーでは着々とパーティーの準備が進みます。ん? なんだかキャンプのような、炭の匂いがする……? バルコニーの奥を覗くと、ご主人がせっせと炭の準備をしています。バーベキューでもするのかな? と聞いてみると、なんと! 燻製の準備だとか!
実は最近、料理好きの人たちの間で、家庭用の燻製器がちょっとしたブーム。煙が少ないので室内で使え、手軽にスモークチーズやスモークナッツを作れることから人気を集めています。とはいえ、一度燻製器を使うと、スモーク特有の燻した香りはなかなか消えません。なるほどバルコニーならコンロにセットして、匂いも気にせず燻製づくりが楽しめるというわけ。それにしても、チップのいい匂い……! (※煙がたくさん出るタイプの燻製器は、ご近所の迷惑になることがあるので控えましょう。)
燻製が完成すると、テーブルクロスをかけてお料理が続々運ばれてきます。床がシンプルなアイボリーなので、テーブルコーディネートはどんなスタイルとも相性がよさそう。この日はパエリアがメインのカジュアルなランチパーティーでしたが、大人のフォーマルなスタイルも似合いそうです。バルコニーへのお料理の受け渡しは、リビングの窓から。こうすれば、大皿料理も安心して運べますね。 スタイリングが完成すると、みんなで席について、さあ乾杯! それにしても、自然光の下だと、お料理ってなんでこんなにおいしそうに見えるのでしょう……。
夜はがらりと雰囲気を変えて。
おしゃべりしながら食事を楽しんでいると、あっという間に夕方に。西に面したKさんのルーフバルコニーは、夕方が見せ場! お気に入りのワインに、お昼に作ったスモークナッツを添えて。沈む夕日を眺めながら、ゆったり大人の時間が始まります。Kさんのバルコニーには照明は設置されていませんが、この日はたくさんのキャンドルでロマンチックにライティング。お昼とはがらりと雰囲気が変わりました。(※風が強い日やお子さまがいらっしゃる場合は、LEDのキャンドル型ライトを使うのがおすすめです。)
お昼から日が沈むまで、ゲストを招いても、夫婦二人でも、何時間でも過ごせそうなKさん邸のルーフバルコニー。自宅にこんな場所があるなんて、本当にうらやましい! これまでさまざまな場所のバルコニーを見てきましたが、やはり自宅のバルコニー活用例を目にすると、「私もこんなバルコニーが欲しい!」という気持ちがぐんぐん湧いてきます。
花火を見たり、星座を観察したり、ルーフバルコニーの使い方は家庭ごとにきっと個性があるはず。もっといろんな家のバルコニーを覗いて、暮らしへの夢を広げていきたいですね。
※バルコニーでホームパーティ等を行う場合は、マンションの管理規約で可否を確認のうえ、安全に行ってください。