新潟市西区 新設下水道(雨水管)
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地震に強い圧送式管路を構築!

新潟市西区新設下水道(雨水管)に
積水化学の下水道用ポリエチレン管が採用!

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Introduction

新潟市西区、創立から150年以上の歴史を持つ国立新潟大学からほど近い住宅街の新設雨水管工事に、積水化学の下水道用ポリエチレン管が採用されました。
全国各地でゲリラ豪雨が頻発する昨今、新潟市でも雨水浸水対策は急務。雨水処理設備の整備が進められています。現場は下流に向かって勾配を上る地形となっているため、圧送式管路に対応可能なポリエチレン管が採用されることとなりました。さらに、管自体の柔軟性とEF接合により継手との一体管路を構築することで高い耐震性を持つことから、地震に強い管路としても期待されています。
今回は工事を担当された五十嵐建設株式会社の小柳様に、積水化学の下水道用ポリエチレン管が採用された経緯や施工されたご感想を伺いました。

インタビュー : 2023年6⽉21日

五十嵐建設株式会社 工事部土木課 土木係長 小柳 学 様
五十嵐建設株式会社 工事部土木課
土木係長 小柳 学 様

Guest

五十嵐建設株式会社 工事部土木課 土木係長 小柳 学 様

Interview

———最初に、五十嵐建設様について教えてください
小柳様 : 当社は新潟市西区に本社を構える建設会社です。地元の新潟県内を中心に重機土木工事や建築工事、土木工事を請け負っています。私は工事部土木課に所属していて、舗装や橋梁建設など道路工事、堤防を造る河川工事、今回のような下水道工事など、様々な分野で現場代理人として働いています。
———下水道以外にも多くの工事を請け負われているのですね。それでは、今回の工事について教えてください

小柳様 : 今回の工事では、下水道の中でも雨水管を新設しています。工期は2022年の年末から2023年の7月末までで、193.7mの延長を積水化学さんの下水道用ポリエチレン管で施工しました。呼び径は250Aです。
近年、全国的にゲリラ豪雨が増加し浸水被害が頻発していますが、新潟市も例外ではありません。雨が降ったときに速やかに雨水を排除して浸水被害を防ぐため、雨水処理施設の整備が進められています。
一方で、過去に整備された下水道の老朽化も課題となっていますから、既設管の更生工事の現場も多くあります。私自身もこの現場と兼務で管更生工事を担当しています。

施工中
施工完了後
———どのような経緯で弊社の下水道用ポリエチレン管をご採用いただいたのでしょうか?
小柳様 : 設計の段階でポリエチレン管が使用されることが決まっていました。一般的に自然流下方式の下水道には塩化ビニル管を使用することが多いですが、今回の工事はマンホールポンプを使って低い土地から下流に放流する雨水管布設工事です。そのため、圧力に耐えることができるポリエチレン管が使用されました。下水道用ポリエチレン管といえば積水化学さんのイメージがあったので、受注が決まった時にはすぐに、いつもお世話になっている販売会社さんに取り扱っているか確認しました。
———ご採用いただきありがとうございます。これまでに下水道用ポリエチレン管を使用された経験はありましたか?
小柳様 : 下水道では自然流下方式が多いので、圧送用のポリエチレン管を使用することはあまり多くはありませんが、施工経験はありました。それに、水道管やガス管にはポリエチレン管が広く使われていますから、電気融着による接合方法(EF接合)には慣れています。ただ、今回は250Aを使用しており、これほど大口径のポリエチレン管を施工するのは初めてでした。
———施工にあたって苦労されたことはありましたか?
小柳様 : お話ししたように250Aと大口径のパイプを使用したこともあり、小口径と比べると取り回しには苦労しました。
今回の工事範囲では地中に水道管やガス管の既設管が通っていたので、それらを避けるように配管する必要があったのですが、掘削してみると既設管が図面通りの位置に無く、管を布設するために予定よりも広く掘削しなければならないこともありました。
工期が進んでいくにつれて作業員さんもだんだんと慣れていき、あらかじめ継手の納まりを予測して掘削範囲を決定できるようになっていきました。
工事を進めていると想定外の状況に現場で対応しなければならないことはよくあります。小回りの利く継手のラインアップが増えれば、配管の自由度が増してより施工がしやすくなると思います。
———他にも製品を使用してのご感想がありましたらお教えください
小柳様 : EF接合では融着により管と継手が一体化しますから、漏れがないというのはやはり安心できます。新潟では過去にも大きな地震が起きていますから、耐震性能が高いことも良い点ですね。
融着機による接合なので、品質のバラつきが少ないことも実感しました。配管作業の後の気密試験では不安もありましたが、193.7mの全区間で全く問題はありませんでした。
下水道以外でもポリエチレン管を使用する現場は多いので、管の切断から融着面の切削、継手の固定、融着機の操作と、接合作業には慣れています。今回の現場作業員は4人中3人が経験者でしたから、安心して施工を任せることができ助かりました。
それに、樹脂製で軽量であるということは金属管に比べて大きなメリットですね。人の手で持ち運べるので、省力化に大きく貢献してくれます。安全のために2人以上で運搬するようにしていますが、元気のいい若手作業員は直管を1人でも持ち上げて運べそうです。
一つ要望があるとすれば、融着・冷却にかかる時間が短縮できればと思います。今回は融着機を2台用意して、融着や冷却を待つ間に他の作業を進め、時間を有効に使うことでスムーズに施工を進めることが出来ました。
融着面の切削
融着面の清掃
管の挿入
融着部の固定
融着
冷却、接合完了
———ありがとうございます。製品開発のご参考にさせていただきます。最後に、積水化学に期待されることはありますか?

小柳様 : 積水化学さんのことは頼りにしていますよ。施工しやすい製品を出していることももちろんですが、施工中に細かな疑問が生まれたときに、質問するとすぐに答えてくれますから、非常に助かっています。
例えば、融着作業を行う前にスクレーパーで融着面を切削しますが、手で触った感触で切削むらが残っているように感じたことがありました。そんな時に営業担当者の方に確認したところ、「手カンナで削り残しを切削すれば問題なく融着できますよ」と教えてもらいました。知っていれば簡単なことではありますが、知らずにそのまま作業してしまえば融着不良が起きてしまうかもしれません。そうすると継手が無駄になり、部材調達や施工に余計な工数がかかってしまいます。それに、もし営業担当者に聞いてもわからなかったら、確認するにも時間がかかりますよね。すぐに答えてもらえて助かりました。

また、積水化学さんは現場に頻繁に足を運んでくれる印象があります。きっと現場のことをよく知っているからこそ質問や要望にも即座に対応できるのだと思います。今はインターネットが発達して遠隔でも営業活動ができる時代ですが、実際の施工風景を見ないとわからないこともたくさんあります。これからも現場の声を大切にしていってほしいですね。

五十嵐建設株式会社 社員の皆様

———貴重なご意見をいただきありがとうございます。今後もスムーズな工事に貢献できるよう、努めてまいります。
本日はお忙しいところお時間をいただきありがとうございました。

<営業担当から一言>

東日本支店 建築営業部
関東設備システム営業所
土木システムグループ
大岡 雅典

五十嵐建設株式会社 小柳様、この度は現場レポートにご協力頂き、ありがとうございました。また、エスロン下水道用ポリエチレン管をご採用頂きまして誠にありがとうございます。
今回は、大口径250のサイズで取り回しに大変ご苦労頂いたかと思われます。現場では想定外の事態も多く、そこで発せられた声はメーカーとして一番大事なご意見ですので、工場とも連携を取りラインアップを増やして配管の自由度を増すことや、より易施工性の進化に努めて参りたいと思います。今後も積水製品をご愛顧賜りますようよろしくお願い致します。

Products

今回ご紹介させていただいた製品

下水道用ポリエチレン管

製品解説———

下⽔道⽤ポリエチレン管(⽇本下⽔道協会規格JSWAS K-14)は、耐震性、可とう性、耐⾷性、耐摩耗性に優れているため圧⼒式、圧送式、真空式及び急傾斜式等のあらゆる下⽔道システム管路に使⽤されています。
特にポリエチレン管ならではの柔軟性と接合部のEF(電気融着)接合及びバット接合により管路を⼀体化することができ、⾼い耐震性を発揮します。更に耐⾷性を活かした下⽔道処理施設内の管路にも使⽤されています。

下水道用ポリエチレン管
  • 1.水密性

    電熱によって確実に融着・接合するEF接合方式を採用。
    接合部が強固に一体化でき、高い水密性を実現します。(最大設計水圧:1.0MPa)(20℃)

  • 2.耐震性

    管体そのものが持つ可とう性と、EF接合による一体管路によって、レベル2地震動の地盤変動にも対応する耐震管路が構築可能。偏平強度も高く、公道下の浅埋設も対応できます。

  • 3.軽 量

    軽量で運搬、取扱いがラクに行えるとともに、施工作業も簡単でスピーディ。工期短縮、コスト縮減が図れます。

  • 4.長寿命

    耐食性に優れ、汚水や土中の酸・アルカリに侵されることがありません。さらに耐摩耗性は塩ビ管の2倍以上を誇り、長期にわたって安定してお使いいただけます。

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