サイフォン式の雨水排水で
たてといのサイズダウンを実現
開発意図
集中豪雨や労働者人口の減少など、環境や社会の変化に対応するため、セキスイがご提案する雨水排水の新システム。
大型高排水システムは、工場や倉庫、店舗、駅舎などに使われる大型建物用雨とい「超芯V・Pシリーズ」と「カラーパイプ」を専用部材で組み合わせて、サイフォン現象の連続発生を実現した画期的な新排水システムです。
1分動画
大型高排水システムの特長や従来排水との排水比較などを1分でご紹介します。
製品の特長
大型高排水システム専用部材
高排水ドレン
セキスイの独自技術により、吸気を抑え、たてといへの流入性を確保したドレンです。
高排水エルボ
従来の90°大曲エルボ(LL)のなめらかな排水性を確保しつつ、90°エルボ(DL)のようなコンパクトな形状に近づけたエルボです。
高排水伸縮ソケット
従来の伸縮ソケットの嵌合寸法と形状を見直し、止水性を向上させた伸縮ソケットです。
貫通ドレン
庇用軒といの複雑な施工を無くす軒とい貫通部の専用部材です。設計の自由度を高め、漏水のリスクも抑えます。
大型高排水システムの仕組み
専用部材の使用によりサイフォン現象を連続発生。従来の当社品と比べて排水能力向上を実現しました。
従来排水
配管内に雨水が流れる際に空気も巻き込んで排水されることにより配管内に空気層ができて満管にならないため排水量が限られます。
高排水システム
専用の高排水ドレンと高排水エルボで連続的にサイフォン現象を発生させて満管状態で排水します。
■排水能力の目安 (たてとい1本あたりの屋根負担面積)
◎降雨強度:180mm/hr
排水方法 | のきとい(勾配:1/300) | |||||
超芯P500 | エスロコイル (W300×H300) | エスロコイル (W300×H300) | ||||
従来排水 | VP150 | 342㎡ | VP200 | 859㎡ | VP250 | 1,315㎡ |
大型高排水 システム |
高排水 VP75 | 366㎡ | 高排水 VP100 | 930㎡ | 高排水 VP125 | 1,386㎡ |
※数値は、当社実験値によるものです。
たてといをサイズダウンを実現
従来排水
たてといサイズ(外径) | |
カラーパイプ | 150サイズ(φ165) |
グレーパイプ | 200サイズ(φ216) |
グレーパイプ | 250サイズ(φ267) |
たてといを
サイズダウンしても
排水能力は同等!
大型高排水システム
たてといサイズ(外径) | |
カラーパイプ | 75サイズ(φ89) |
カラーパイプ | 100サイズ(φ114) |
カラーパイプ | 125サイズ(φ140) |
外観をすっきり見せる「意匠性」
たてといのサイズダウンや本数削減により、建物の外観をすっきり演出します。
カラーパイプの豊富な色揃えは建物の外観に幅広く調和します。
豊富な色揃え
たてといのサイズダウン
たてといの本数削減
サイズダウンによる軽量化で「施工性が向上」
たてといがサイズダウンで軽量化したことにより、施工性が向上。
現場保管や運搬時のスペース削減にも貢献します。
重量削減 (4m長さ1本あたりの比較)
省スペース化 (50本での比較)
トータルコストを削減できる「経済性」
使用材料の減少により材料費の削減と施工性の向上による工期短縮を実現。
トータルコストの削減に貢献します。
高排水75をモデルケースに想定した経済比較
合流配管
↓ 合流あり
最下層合流以降
↓ エルボあり
枝管100m²/箇所未満の合流
流量目安:0.005㎥/sec※1
↓ エルボあり
枝管100m²/箇所以上の合流
流量目安:流量制限なし※1
↓ エルボなし
枝管面積制限なし
流量目安:流量制限なし※1
- ※1 降雨強度180mm/hrにおける枝管1箇所当たりの排水量です。
- ※2 枝管100㎡/箇所未満の合流でも使用可能です。
- ※ここに記載するシステム図はイメージ図です。
たてといの長さ | 高排水 VU・VP75 | 高排水 VP100 | 高排水 VP125 |
合流部まで(C) | 3m以上 | 8m以上 | 8m以上 |
合流部・拡径部・脚部には以下の部品をご使用ください。
拡径部
高排水 VU・VP75 | 高排水 VP100 | 高排水 VP125 | |
75サイズ → 100サイズ | 100サイズ → 125サイズ | 125サイズ → 150サイズ | |
インクリーザー | DVIN 100 - 75 | DVIN 125 - 100 | DVIN 150 - 125 |
合流部
*枝管の口径に制限はありません
脚部
*高排水エルボは125サイズまでの品揃えです
軒とい貫通部の専用部材「貫通ドレン」
- 施工性の改善
- 漏水リスクの低減
- 設計自由度の向上
これまでは
竪とい長さを確保するには、庇部を通過させる位置で庇用軒といを区切るなど複雑な施工が必要でした。
庇があることにより、高排水システムの性能発揮に必要な竪とい長さを確保できないことがありました。
貫通ドレンがあると
- 庇用軒とい部の複雑な施工も無くなり、施工時間の短縮や水漏れリスクの低減につながります。
- 大屋根の竪といが庇用軒といを貫通することが可能となり、高排水性能発揮に必要な長さを確保できます。