塩ビ管の紫外線による劣化原因と対策法を解説

塩ビ管の紫外線による劣化原因と対策法を解説

"樹脂の紫外線劣化"とはよく耳にするけど、『実際にどれだけ劣化するの?』『どんな違いがあるの?』と疑問に思われたことはありませんか?

今回は樹脂を屋外使用する際に注意すべき"紫外線劣化"についてご説明します。配管設備の安全対策・事故防止にお役立てください。

1. 新品の配管と、屋外で使用した配管の"差"をご存知ですか

新品の配管と屋外使用後の配管の性能差を実際に比較した様子をご確認ください。

▼▼まずはこちらをご覧ください▼▼

<【3分動画】約5年間屋外で使用した樹脂配管で落錘試験を行った結果>

※比較管種: VP, HI-VP , UVストロング, ハイパーBKパイプ(計4種類)
※「約5年間屋外で使用した」:当社条件で屋外暴露5年相当の促進耐候性試験を実施

こちらの動画では、紫外線対策なしで屋外使用していたVP管やHI管は割れてしまいました。
屋外使用後の塩ビ管には一体どんな変化が起こっていたのでしょうか?

2. 塩ビの紫外線劣化メカニズムと耐用年数との関係

塩ビ管は紫外線で曝露されると、塩ビの分子鎖が切断されたり、異常構造の発生(酸化劣化反応)が進行することで約5年程度で変色するとともに、管表面が固く脆くなります。

紫外線劣化とは?

このような状態では、外部からの突発的な衝撃や応力(熱伸縮や振動など)により割れやすくなる可能性があります。

塩ビ管の耐衝撃性能の変化(屋外使用時)

HIパイプ初期値:400cmでも割れずに耐衝撃に最も優れる

VPパイプやHIパイプを屋外でも安全にご使用いただくためには紫外線対策が重要

▼ポイント▼
管表面の白化や黒化などの変色が見られる場合、それは同時に塩ビ管の性能も低下していることを示しています。
この状態を放置すると破損や漏水などのトラブルの原因になる可能性があります。

そのため、樹脂管の本来の性能を維持し長く安全にご使用いただくために、当社は配管材メーカーとして、
紫外線対策の実施(保護カバーや塗装*、屋外用配管の使用等)や、定期的な配管寿命の調査診断を推奨しております。

*塩ビ管への紫外線対策の塗装時の注意事項:水性用塗料をおすすめしております。

3. 更新時期に迷ったときは「樹脂配管劣化診断」

<無償診断とは?>

設置場所や年数など、屋外配管の利用条件から、塩ビ管の紫外線劣化状況を推定する計算ツールです。

◆こんな方におすすめ

  • まずは自分で簡易確認をしたい
  • 本格的な調査や更新工事を行うかどうかの判断をしたい

<有償診断とは?>

変色している管の強度がどの程度低下しているのかを弊社がこれまでに培ってきた化学的アプローチで診断します。

◆こんな方におすすめ
  • 工場の稼働は停止せずに、現在の強度低下具合を知りたい
  • 予算確保や社内説明のため、エビデンスとしての調査結果が欲しい(報告書)

4. 屋外用途に適した配管材

当社では耐候性を有する屋外用途向けの配管材を取り揃えております。

紫外線に強いプラントパイプ
プラントハイパーBK UVストロング

▼プラントハイパーBKのカタログDLはこちら▼

▼UVストロングのカタログDLはこちら▼

5. 参考セミナー

▼まずは簡単に知りたい方向け 製品ご紹介セミナー▼

▼詳しいメカニズムを知りたい方向け 耐候性セミナー▼