ビル・オフィス 設備配管
大型ビルの給水管工事で予算と人手不足が深刻化。
保温レス配管がもたらすその解決策とは?
サブコン B社 設備部 N氏
建築業界では近年、深刻な人手不足に悩んでいる。さらに材料費や労務費の上昇が続いている中、施主からの予算が厳しく設定されていることも多い。ゼネコンやサブコンの設備責任者は、限られた予算内でプロジェクトを完了させるために工夫が必要だ。今回の現場でも施主から工期の見直しや短縮が求められており、現場担当者は頭を悩ませていた。
金属管の重さや作業難易度が大きな課題に
従来の金属管(LP管やSUS管)は非常に重く、運搬や施工が大変です。特に立て管の施工では、重い管材を持ち上げる作業によって労災のリスクが高まります。また揚重作業は難しく、工期が長くなることもあります。重労働を伴う施工は身体的負担や安全管理の面から避けたいところです。さらにLP管の場合はねじ接合、SUS管の場合は溶接施工を用いる際、作業に高度な技術も求められます。例えばねじ接合では、ねじ切りや防錆処理、適切なトルク管理があり、作業者のスキルが施工品質に大きく影響します。

金属管は重量があるため人力での運搬作業が困難
技術不足による施工ムラが最終的なコスト増につながる
従来の配管材料では、職人の技術不足による施工ムラが問題でした。施主へ点検のために引き渡した際、漏水などの施工不良が発見されると大問題となります。そのため職人のスキルが求められますが、深刻な高齢化の中で高いスキルを持った作業者だけを集めることは困難です。工期の遅延はもちろん、追加費用の発生による予算オーバーなどを回避するために、施工ムラの解消は急務でした。
保温工事費の高騰と職人不足
金属管を使用するとなると、保温工事の検討が必要です。しかし工期や予算の問題もあります。そもそも2021年以降、資材価格の高騰や世界的インフレの影響で、建設コスト自体が上昇しています。特に保温工事費は2012年から2024年の間で6割以上も上昇しています。さらに工事には専門的な技術も求められます。このような状況の中、厳しくなった工期と予算内で保温工事を行うことは不可能だと感じていました。

課題のポイント
- 1. 重たい金属管の運搬・施工の負担を軽減したい。
- 2. 職人の技術不足による施工ムラを防止したい。
- 3. 保温工事費の高騰と高度な技術に対応するための対策が必要。
課題解決事例は事実をもとに再編集しております。