共用部 排水
- 通気管が腐食しました。原因は何ですか?
通気管に金属管を使用している場合は、下水管からの臭気(硫化水素ガス)により管が腐食してしまう場合があります。腐食の進行度合いについては物件により異なりますが金属管のままでは腐食は抑えられないため、将来的に耐食性に優れた配管へ改修する必要があります。
専有部 給水
- 水道の水栓から赤い水が出ることがあるのですが何故ですか?
給水配管内部のどこかに錆び(腐食)が発生しており、その錆びが水栓から出てきていると思われます。
こうした状態を長期間放置した場合、配管から漏水を起こす可能性があります。ご使用の状況によりますが、漏水防止のため、配管の更新等をご検討ください。
赤水の発生と配管内の錆び状況
- メーターボックス内バルブ(止水弁)のネジ込み部分から漏水しました。原因はなんですか?
バルブ付近のネジ部からの漏水としては、接続不良または「異種金属腐食」により漏水したのではないかと思われます。
異種金属腐食は、異なる種類の金属を接触させた場合に金属同士の電位差によって、金属が腐食する現象を言います。通常バルブは青銅製を使用しており、そこへ鉄製のパイプを接続すると鉄側が腐食してしまいます。異種金属腐食を防止するためには、専用の絶縁継手やパイプの種類を腐食しないものに変更することにより防止できます。
- 全自動洗濯機の給水が止まると、壁の中からドンと音がするのはなぜですか?
全自動洗濯機の給水時に作動する電磁弁により「ウォーターハンマー」という現象が起こっていると思われます。
ウォーターハンマーとは、管内を勢いよく流れていた水が急激に流れを遮断されることにより、遮断された水の力が行き場を失い、機器や配管を振動させるために起こる現象です。このウォーターハンマーによる音を防止するためには配管をしっかり固定することや、水栓をゆっくり閉めることで抑制できます。また、市販のウォーターハンマー防止装置を取り付けることでも効果が期待できます。
- 今の新築マンションでは専有部の給水管にどのような配管が使用されていますか?
専有部の給水管には樹脂管(架橋ポリエチレン管等)を使用されるケースが多くなっています。
樹脂管は腐食することがないため、腐食による漏水や、赤水は発生しないためです。
専有部 給湯
- 浴槽内面が青色に変色した。原因はなんですか?
浴槽内が青色に変色する原因としては、ガス給湯器や給湯配管に使用される銅管より溶け出した銅イオンが石鹸やアカに含まれる脂肪酸などと反応し、浴槽内に付着したものと思われます。
専有部 排水
- 室内で下水の臭いがするのですが原因はなんですか?
原因は2つ考えられます。1つは排水管の漏水による臭いの発生。もう1つは機器の封水(トラップ)がなくなることにより、配管を通して下水臭が室内に流れ込んでくる場合です。
配管の漏水に関しては早急に修理していただく必要があります。またもう1の原因の封水がなくなることについては配管内の堆積物の定期的な清掃や勾配等配管状態の見直しにより改善がされることが期待されます。
- 洗面からお湯を流すと床下からコンコンという音が聞こえます。原因は何ですか?
排水管に使用される硬質ポリ塩化ビニル管は、お湯や水を流すと温度変化により伸縮する性質を持っています。そのため配管の固定が不十分だったり、壁や床に接触していたりすると伸縮の際に音が発生する場合があります。
対策としては、硬質ポリ塩化ビニル管の固定支持をしっかりとる事と、熱伸縮を吸収する伸縮用継手を使用する事が有効です。
- 台所用の排水立て管が腐食して漏水しました。原因は何ですか?
油汚れや調理くずなど配管内に堆積物が発生すると、堆積物が腐敗し酸性になることで金属管に穴があいたり、継手接続部のねじ部分が欠損するなどの現象が見られることがあります。
対策としては、耐食性に優れた配管を使用することが挙げられますが、管内の洗浄が行いやすい場所に掃除口を設け、定期的に洗浄することが重要です。