2024.05.31

  • 課題解決

埋設管の老朽化によって工場内の道路のゆがみが発生。 道路陥没の危機を救った方法とは。

課題解決事例

工場・研究所 工場配管・バルブ上下水道管

製造業(製鉄)A社  施設課 F氏

背景

沿岸部に位置するA製鉄所内の土木関連施設を維持管理しているF氏。ある日、製鉄所内の路面がゆがんでいると報告を受け、現場確認に向かった。すると、目視で分かるほど路面が波打っていた。調査の結果、道路下の金属製の埋設管が塩害の影響で強度が低下し道路にまで影響を与えていた。その埋設管は生産工程で使用した廃水を集めて流す主要な役割を担っている管路だった。また道路が陥没した場合、生産活動に莫大な影響を与えるだけではなく、人的被害が生じる可能性もある。早急な対応が求められる中、将来を見越し、安心して操業が続けられる修繕方法を検討することになった。

課題

沿岸地域にある工場・・・塩害は避けられないのか?

製鉄所に限らず、大量の水を使用し排水する工場は、沿岸部に位置していることが多いです。そのような環境では塩害を防止する腐食対策は必要不可欠です。当然ながらA製鉄所でも塩害の対策をしていましたが、埋設管の経年劣化や金属製というさびやすい素材の影響もあり、さびによる強度低下を引き起こしてしまったのです。

1日でも早く、短期間での修繕が求められる

対象の管路は製鉄所内の廃水を流すという、重要な役割を担っていました。この管路が機能しなくなると生産活動を停止せざるを得なくなります。また、この管路上には大型車両が通行する主要道路があるため、道路が陥没すると車両の横転などの大事故につながる可能性がありました。これらのことから、製鉄所の定期修繕まで待つ余裕はありませんでした。それに加え、掘削工事を伴う修繕工事では、長期にわたり生産活動を停止してしまうという問題もありました。F氏は解決困難な課題に直面していました。

課題のポイント
  • 1. 道路が変形するほど、埋設管の強度が低下していた。
  • 2. 塩害による影響を受けにくい素材を発見する必要があった。
  • 3. 時間の制限がある中で管路を修繕しなければならなかった。

課題解決事例は事実をもとに再編集しております。