新潟県中越沖地震により被災した新潟県刈羽村に関して、水道施設の被害状況をまとめました。
新潟県刈羽村
2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震の際、刈羽村では、最大震度6強を記録。村内の被害は甚大で、全住宅の95%が被災(全壊166棟、大規模半壊136棟、半壊306棟、一部損壊653棟、被害無し73棟)。水道施設も180箇所が被害を受け、ほぼ全域で断水が発生しました。
新潟県刈羽村の位置と震度分布
[ 地震予知総合研究振興会 <http://adep.or.ji> ]
刈羽村の水道管路被害状況
管種別被害件数・被害率
刈羽村では、送・配水管の約60%がダクタイル鋳鉄管(K形)であり、ついで硬質塩化ビニル管、ポリエチレン管の順となっていました。
管路被害の多くは継手部の抜けでしたが、砂丘部に布設されていたダクタイル鋳鉄管φ150が大きく曲がり破損するなど、地震エネルギーの脅威を感じさせるものもありました。
送・配水管の被害状況
ダクタイル鋳鉄管の被害状況
その中で、水道配水用ポリエチレン管(エスロハイパー)は、地盤崩壊が発生した砂丘部を含めた12kmの全ての管路で被害が発生しておらず、高い耐震性能が証明されました。
エスロハイパーの布設状況
砂丘地でのエスロハイパーの布設状況(平成15年度工事)
以上